『茶芯』については非常に難しく、どこまでをソレと呼ぶのか線引きが難しい。
今回のライトニングで、うちのエンジニアが『茶芯』として紹介されている。
今まで私は自分のブーツの類を『茶芯』と呼んではいなかった。
それは、もっと茶色いものの存在があったからだ。
ただ、茶色なのに『茶芯』と呼ばないのもおかしいというのも分かる。
ただ呼ぶ呼ばないはくだらない、正直どちらでもよい。
革のなめしの職人の話によると、ウェットブルーのクロムなめしの後に一次染色で茶色を入れない限り、黒の顔料が剥げて茶色が出てくるということはあり得ないそうだ。私のブーツはこのパターンである。
私のエンジニアは、一見茶色に見えるが、つま先のより擦れている部分は、ウェットブルーの色が見える。
染色していないで、ウェットブルーの網上層がでてくるのは当然である。一次染色していないものもあり、断面がウェットブルーだけのものもある。
これは巷では『灰芯』と呼ばれているようだ。本当はブルーなのだが、確かにグレーに見える。
一方で
私のブーツと同じ断面のもの。茶色が少し入っているのが見える。
また、私たちが茶芯と呼んでいる質感
芯が茶色いだけでなく、顔料も取れやすく茶色がすぐに出てくる。
では、今回のブーツと私たちが『茶芯』と呼んでいたブーツの色のこの大きな差はなんなのか?
ここからは推測であるが、私たちが茶芯と呼んでいたブーツは、一次染色より先に工程が進んだ革なのではないか?革にハリがあり、強度も高い個体が多い。
だから、その上に黒の顔料をのせても、色が完全にのらず、あまり擦れていないのに茶色がでているのではないか?これならつじつまが合うのだが。
今度は工程について詳しく調べてみる。
今まで、銀面がきちんと茶色いものを私たちは『茶芯』と呼んでいた。
それにしても『茶銀』って(笑)
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