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2011年6月アーカイブ

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この方がRalph Fabriciusさん。
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DSC_0951.JPG       世界中からリペアが届く。
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     REDWING SHOE PLANT2
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     現在生産されているほとんどの物がこの工場。
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     タンナーから送られてきた革の裁断から始まる。
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     革の伸びる向きや、切り抜く配置、バンプに持ってくる位置などが決まっている。
これが決まっていることにより、どうしても革のムダがでる。
一頭から取れるブーツのパーツも3~4足分である。ただし、上手くその部分が取れた場合に限る。
DSC_0822.JPG      この工程は、仕上がりに大きく影響されるので、熟練した職人でないとこの仕事はできない。
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      金型の数もかなり多く、サイズやモデルによって異なる。
パターンを変えると型を変えなくてはならない。

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DSC_0828.JPG      6足分1セットで切り出し、プロダクションチケット(指示書)と一緒に次の部門に送られる。革の合わせ部分もすかれる。
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      トリプルステッチで縫われる部分もある。縫うことはフィッティングと呼ぶのだそう。
877の一番したの革は一周継はぎがないので特に頑丈に縫われるのだろう。

糸にはラテックスという生ゴムが染み込んであり、それが防水性を高める。
新品時に糸の周りに少しゴムっぽい物がついているのは、このラテックスである。
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      1920~50年頃のミシンを今も変わらず使用し続けている。
DSC_0863.JPG      ミシンに革が分かれているのは、少しでもミシンの音を軽減する工夫だ。
ポケットも付けてある。昔から変わらない物造りがある。

DSC_0860.JPG      8103など、オックスフォードなどのUチップはこの機械で、跡をつけ、その後縫われる。
現在はモーターでミシンが回っているが、昔はベルトコンベアーだった。

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    吊り込み前のペコスの状態。DSC_0869.JPG         ハトメを打っている工程
サイズによりハトメの数が変わる。
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DSC_0876.JPG     ヒールカウンターの芯
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      これが、吊り込みをしている工程。
DSC_0889.JPG      中底が付けられた工程
DSC_08971.JPG     こちらはウェルト。
内側のかかと付近から縫い始め、一周する。
USEDでウェルトに隙間が出てくるものがあるが、割れているのではなく、ここがつなぎ目であるためである。

DSC_0902.JPG     内側にコルクを敷き詰めている工程。
このコルクが履き込むうちに、沈み、足に合ってくる。

DSC_0908.JPG     だいたい、40分前後で固まってくる。
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DSC_0901.JPG     今度はミッドソールが取り付けられる。
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   工場内はメガネ無では入れない。
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DSC_0922.JPG     アウトソールを削り、形を整える。
アウトソールはこのように削ってあるため、一つ一つ数ミリの誤差はでる。
ブーツのサイズ感を図るものさしにはならない。

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    ヒールを取り付けている。圧着する上、釘が打たれる。DSC_0930.JPG     最後はオイルを塗り磨く。
DSC_1332.JPG     最後は箱に入れられ、出荷される。
現在日本で売られているほとんどのレッドウィングが、こうして、様々な人の手により完成する。

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      レッドウィングの自社タンナー。
自社タンナーを持っているブーツメーカーは他に聞いたことがない。
DSC_0593.JPG          第一なめし工場から届いたクロムなめしのブルーの革。ウェットブルーと呼ばれている。
エンジニアなどで革の断面がグレーのものは、染色が染まりきっていないこの色であろう。
この時点で肉や毛などは削がれている。
入念に検品が行われ、血管の模様や傷、かぶれなどの部位に印がつけられていく。

グレード分けをされ、上位グレードのみがレッドウィングに使われる。
余談ではあるが、夏にさばかれる牛と冬さばかれる牛の場合、皮膚のかぶれなどの少ない冬の方がよい革がとれるようだ。
DSC_0619.JPG      革の厚みを整える作業。おおよそ2.2~2.4ミリくらいに整えられる。ライニングの有無やミリタリー用などによりもう少し厚くしたり薄くしたりする。
削りカスは2次加工される。この工程により革に色が染み込みやすくなる。

DSC_0625.JPG     一度に150枚前後染色される。この機械も木のタルから金属に変わり、木に戻されたようだ。
コンピューターにより、皮の重さなどで塗料の分量などが異なる。
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ここでの分量は時代時代で変わっているため、オロラセットの色味の違いや、タンニン、シブの分量などにより硬い革になるかやわらかい革になるか変わってくるのであろう。
花や栗の木の皮などの粉である。かつおぶしに近い匂いがした。ここでベジタブルリターンされる。

DSC_0586.JPG     機械の中の温度はおおよそ45度前後
温度が高すぎると革に影響がでるため注意されている。

おおよそ8時間、回る。防水レザーなどの特殊レザーは16時間かかる。
ここでの工程でそのあとの仕上がりに大きな影響がでてくるようだ。

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ここでの作業はとても重労働なため、苛酷である。
この人たちは、エンボスレザーのブーツを履いていたが、おそらく防水加工されているのであろう。

DSC_0659.JPG     バキュームドライヤー。革を挟み込み、真空状態にし、脱水する。水分を取り除く工程である。この前に圧力をかけての脱水があり、そこでの水分量は50%。この作業で25%。
この段階では、完全に乾かさず、最後はあくまで自然乾燥である。
この時点で、シワは伸ばされ、触った感触では半乾きであった。

DSC_0664.JPG     自然乾燥している工程。ベルトコンベアーのように流れていき、約8時間で乾燥される。右の赤色のレザーがオロラセットである。仕上がり前とは大きく色味も違う。
DSC_0680.JPG     乾燥された革は硬いので、後ろの機械で、叩かれ、もまれる。
この工程で柔らかさと、張りのある革になる。

DSC_0709.JPG           もまれた後、オイルレザーはオイルが入れられる。
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           オイルが均一になるよう薄い膜状で入れていく。触った感じではさらっとしているオイルだった。 
DSC_0723.JPG     様々なヤスリで削られ、起毛させる。こちらはスエードである。
 レッドウィング8268の革でもある。バフがけされている様子。

PT91の頃に比べ、現在のものは毛足が短い。
これは、毛足の不揃いにより消費者に受け入れられにくくなり、毛足が短く均一にされたようだ。

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     こちらは、オロイジナル。875の革である。
オロイジナルが一番傷やシミが目立つので、上級グレードの中でも上級の物を使用するようだ。確かに、875、8179、8875を比べても875の革質が一番やわらかく上質な革が使われているのが分かる。

色を入れると傷などが目立ってくる部分もあるので、最終仕上げをする。
DSC_0733.JPG       この時点で、最後の色入れをする。
DSC_0744.JPG     ぐるぐる回っており、革の形を記憶し無駄なく色をのせる。
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      これはエンボス加工をする機械で、シルバーの色をしている部分に模様がついており、これに通すころにより型押しされる。
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     最後は自然光にて検品される。最終検品にて、入念な検品を通った革たちが、次の工場P2(プラント2)に送られる。丸めて送られるため、革に余分なシワがつかない。また、その日に裁断する革のみP2に持っていくので新鮮である。
これほどの工程を経てブーツの革が完成する。

DSC_0726.JPG     何万枚もの革がある。中にはミリタリーで使われる物などもある。
工場内は意外にも綺麗で、清潔感がある。また、匂いも特に臭くなかった。
これだけの革の中からトップグレードのみを使用する。

     昔の革と今の革では昔の方が良い革というのが日本では浸透しつつあるが、革は同じ革である。風合いや、エイジングの仕方に違いがあるのは事実でそれを好む人も多いが、現在でもレッドウィングは上級グレードの革を使用しているのは間違いない。


DSC_0988.JPG     ここがレッドウィングの本社です。
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本社トイレにはこのようにコンクリートに工具が埋め込まれています。
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     一度は見てみたかった877です。
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このブーツが一番初めのレッドウィングです。なぜスネ当てが付いていたのか?


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レッドウィングに行ってきました。工場を見学させていただきました。
こちらがP1です。(プラント1)90年代の多くのモデルにP1という表記があるのはこの工場で造られたという意味です。現在は稼働しておりません。
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     本社のすぐ裏にミシシッピ川が流れています。
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海外出張のため、お店はお休みいたします。
ご迷惑おかけします。
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