パンツとジョブのバランスが非常によいですね。
ダブルミッドのダブルステッチです。
RW8169と迷われて2268になりました。
やっぱりライダース着用されるとエンジニアの方がかっこよく見えます。
数多くのお問い合わせをいただいている『茶芯』です。私たちや、一部のマニアの方など中で『茶芯』と呼んでいたものは履き込むと明らかにいつもの茶色とは違ったものをそう呼んでいました。
昨今、多くの情報がインターネット上で飛び交い、履いていくとうっすらと茶色になるものまで『茶芯』とそう呼ばれてきています。この、『茶芯』に関してはどれだけ調査をしても区別が難しく、また多くの批判をいただきそうで、ブログに載せることを控えていました。
『茶芯』という言葉は、実は6年~7年まえにYAHOOオークション上で検索キーワードの制限がある中で、2文字で内容が伝わる画期的な言葉として生まれたのは間違いないと思います。当時私たちが、そう呼んでいたものは全ての革の断面云々はさておき、通常のPT91、83を履いていた頃、何故かかなり茶色くなるものを発見し、それをそう呼んでいました。なんであいつのはあんなに茶色いんだ?
当時は履き込み方が足りないのではないかと思ったり、川にじゃぶじゃぶ入ったり、水たまりにわざと入ってみたり、オイルを多く使ってみたり、ずっと天日干しをしてみたりと色々試しましたが、そこまでの茶色にはほど遠い色でした。タンニンにより色味が変化すると考えたからです。ただ、あの色は素晴らしい色で、革製品が好きな私にはとてもたまらないものでした。
今回の検証結果では、過去のエンジニアにわたり、60年代後半のSAFETYタグのエンジニアを除くもの、また極厚(革の厚み3.5ミリ)の2足に関しては商品が手元にないため、検証できませんでした。
まず、2268の革質について。
当時の革は、もちろん天然革でありバラつきが多くあります。1枚の革から1足を造りあげるわけではないので、この部分が『茶芯』でありこの部分が多く流通しているものでありと、まちまちです。また、レッドウィングの歴史の中で、革質の一定基準をクリアしてあればOKな訳でバラつきがあるのは当然なのかも知れません。単に、旧いから革質がよい、悪いと判断してしまうのは、難しいところです。今現在のエンジニアの革を評価する人、90年代の革質を評価する人、さまざまであるため、良し悪しは個人の見解によるものになります。ただ、定価44800円(税別)の時代から、。一部の方の推測では、2000年頃から、革の質が...という方は多いです。私自身も何万足も2268を見てきたがその情報は、全てが嘘ではないような気もします。
私たちが、見てきたものについて、少し紹介したいと思います。面白いのを選びました。
ちなみに、これは、PT91の2268で、93年10月刻印のものでPT91初期のものである。革の厚さは、筒の部分が、2.6ミリ、上部のストラップが2.5ミリ、下のベルトが2.4ミリ、3角の革が1.8ミリである。
計測方法は以下の通りである。
②『茶芯』であり『艶あり』のもの。
こうなると、市場にはほぼ流通していない。ただ、確実に言えるのは、カナダのレッドウィング正規店では艶あり、艶なしを選べたこと。私自身の体験なので、嘘ではない。通常の2268もしばらく放置しておくと革が張り多少艶があるように見えるがそうではなく、もとより艶があるものが当時はあった。『茶芯』であり『艶』があるものは、巡りあう確立は非常に少なく、1000足に1足あるかないかくらいではなかろうか。ちなみに全ての断面が茶色での艶ありは今までで見たことがないので不明である。
ちなみに、これは、PT91プリントタグ、(中期94後半から、97年頃まで)のモデルである。筒の厚さは2.2ミリ、上部のストラップは2.3ミリ、下のベルトは2.4ミリ、三角の革は2.0ミリである。青の矢印は、断面がグレーを表す。赤の矢印は断面が茶色を表す。
艶ありと無しで比べると一目瞭然である。
レッドウィング2268で、PT83縦羽~PT83、PT91刻印あり(初期)、PT91プリントタグ(中期)、PT91刺繍タグ(後期)までのもので、もっとも数が多いパターンである。革の断面がグレーのもので、履き込むと茶色になるものが多い。ただ、この茶色は『茶芯』の茶色の具合と比べるとかなり地味な茶色ではある。私自身が着用しているモデルもこれに入る。
ちなみに、これは、PT83の縦羽であり、89年6月のものである。断面はほとんどグレーだが、つま先あたりがすでにうっすらと茶色い。これをHOPESMOREでは、茶芯とは呼んでいないが、これを茶芯と呼ぶ方も最近は多い。
こちらは縦羽タグで、80年代のためなかなか市場で手に入れるが難しいが、PT91だと流通も多いので、見つけやすいと思う。足への馴染みもよく、長く愛用できる。
④艶ありのモデルで、茶色にならないもの
これ自身も数はかなり少ない。80年代の縦羽に比較的多い。
こちらは、PT83の縦羽である。青の矢印は断面がグレーを指す。緑の矢印は、茶色とグレーの中間なため、断定できない色味を指す。
茶色いものとの比較です。
⑤50年代~70年前半レッドウィング600エンジニア
今まで50'Sのレッドウィングエンジニア、600と2268を日本で3足しか見たことがありません。
この頃の年代はメッキをほどこしたバックルが多く使われている。こちらのモデルはホースハイドである。革の厚さは筒の厚さ2.6ミリ、上部のストラップ1.9ミリ、下のベルト2.1ミリ、履き口の3角の革は1.1ミリであった。
⑥レッドウィング60年代 600エンジニア
こちらは、あまり茶色くない60'Sのレッドウィングの600エンジニアです。
筒の厚さ2.5ミリ、上部ストラップ2.5ミリ、下のベルト2.7ミリ、履き口の3角の革1.1ミリである。
もう一足と見比べると、もう一足は非常に茶色のに対し、こちらはあまり茶色くありません。当時から、革にバラつきがあったのではないだろうか。
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